健康上の職務適性管理における役割分担とリスクテーキング

摘要

昨年5月号で、職場における労働者の健康上の職務適性管理について、一般健康診断によってすべての労働者の健康状態を評価し、職場環境の調整や就業制限を行うといった現在の職務適性管理の手法の課題を列挙し、そのうえでこれからの戦略を提言した。これは、ほとhどの業務を特別な職務適性が不要な業務として、特別な適性要件が必要な業務を明確にしたうえで、その要件に合った健診項目での健康診断に基づき適正配置を行い、加えて、長期病欠から職場復帰する場合など、臨時の健康評価に基づく対応を追加するという方法である。今回は、その内容を受けて、より詳細に職務適性管理について議論を行いたい。