第11回　物理的要因に対する労働衛生管理－衛生管理者の職務として－

摘要

平成14年の物理的要因（因子）による疾病者数は、疾病分類別では3番目に多く、化学物質などによる疾病者数の1.5倍にも達している状況にある。 化学的要因である化学物質は種類が多いが、労働衛生管理を行ううえでは比較的同一の考え方や手法で管理ができる。 一方、物理的要因それぞれについて異なった方法での管理が必要となる。 表1に物理的要因と化学的要因の労働衛生管理手法の主な違いを示したが、これらの点が物理的要因への衛生管理者の取組みを難しくしているといってよいのではないか。