地域おこしと水産加工:水産物加工で町の振興を図る宇和島プロジェク卜

摘要

水産加工品は、地元で獲れた水産物を加工し、練り 製品や保存食として主に地元で消費される商品イメージ が強い。一方、水産加工業としては、獲れすぎた水産物 を加工することで魚価を維持したり、地元での雇用創出 などの効果も併せ持つ。現在では、高付加価値化した 水産加工品の開発や、流通網の発達によって遠くは海外 にまで輸出される商品も存在する。従って地域水産業の 活性化には、活魚や鮮魚といった水産物の出荷だけで はなく、水産加工品というカテゴリ一も地域にとって極め て重要な位置づけになっている。しかしながら近年の新進の水産加工に関しては、農商ェ連携や6次産業化の政策に煽られる形で、とにもカゝく にも加工'販売することを目的にしたものが少なくない。 目の前に加工できる素材があるから、といった猪突猛進、 勇猛果敢な取り組みが功を奏するときもあるが、ことビ ジネスの世界は甘くない。