動的バランス能力の加齢変化と等尺性膝伸展筋力との関係-定期的に体操教室に通っている20-85才の女性を対象として-

摘要

日本の高齢者人口は年々増加し，2025年頃にはelderly support ratio (20-64ォまでの人口で65ォ以上の人口を 除し100を乗じた数字）が4996 (1対2)になることが 予測されているこのような社会状況を受けて，地方 自治体では医療費の削減を大きな目標に掲げ中高齢者の 健康づくりに積極的に取り組hでいる.現在の高齢社会が直面している大きな問題の1つに口 コモティブシンドローム（運動器症候群以下，ロコモ とする）がある. 口コモとは「主に加齢による運動 器の障害のため，移動能力の低下をきたして，要介護に なる危険の高い状態」のことである.厚生労働省の国 民生活基礎調査における介護が必要になった原因をみる と，第4位が関節疾患（12.2%),第5位が骨折·転倒 (9.3%)であり·，これらの2つの原因をあわせると第1 位の脳血管疾患（23.3%)に匹敵する割合であることが わかる.