可搬記録媒体からコピーされたファイルの残留検出を目的としたログ取得処理の検討

摘要

USBメモリなどの可搬記録媒体を用いて持ち出された機密データが自宅などのコンピュータ内に残留していたために，情報漏洩へと発展した事例が多数報告されている．本研究では，“可搬記録媒体からコンピュータにコピーしたファイルを誤って残留させる”といった人為的ミスを防止するために，コンピュータ上で実行されたファイル操作のログを取得して残留ファイルを検出する手法の開発を目的とする．本稿では，ファイル操作ログを取得するための処理について検討を加えた．具体的には，“API（Application Program Interface）の実行状況に基づくログ取得処理”および“コンピュータ内のファイルインデックスの変更種別に基づくログ取得処理”を提案し，検証実験を行った．