制御の立場から見た動的市場メカニズム設計

摘要

筆者は，学生時代まで東京工業大学で，学位取得後は早稲田大学で，システム制御理論ならびに工学的応用の研究を中心に取り組hでいる．特に，利害対立関係にある非協力マルチエージェントシステムに対して，全体目的達成を実現する動的統合メカニズム構築の研究を推進している．電力市場システム（受賞論文および文献1））をはじめとして，環境モニタリングのためのモバイル／視覚センサネットワークシステム，交通システムへの応用が一例である．上記論文の多くはゲーム理論の枠組みでメカニズム分析，設計を検討している．