セラミツクスの脱脂体構造可視化と後工程への影響

摘要

多くのセラミックスが粉体から所望の形状に成形. 加工，そして焼結を経て製造される.複雑な形状.連 続的な成形，成形体の操作性および加工性向上のため に，成形体には有機バインダが含まれている~(1)～8)).こ のバインダは焼結には不要なものであるため，焼結前 には完全に除去されなければならない.ただし，バイ ンダは少量だからといって何も制御しないと，その痕 跡が成形体に残り，焼結体の構造にも影響を及ぼして しまう.図1は焼結体から成形体まで遡って観察した ときのそれぞれの内部構造である.詳細は後述する力， 焼結体の構造不均一の起源が成形体の構造にあること を示している.すなわち，焼結前の脱脂体を含む成形 体の構造を評価しその分布を制御することは，バルク セラミックスの歩留まりの改善.および製品の信頼性 向上につながると期待される.本稿では，成形体内の バインダの分布や脱脂後の痕跡の評価.また,そのバ ィンダの分布制御による性状向上の一例をづミすことと する.