装置の保守および改良による研究環境の整備と傾斜機能材料の開発

摘要

筆者がセラミックスと初めて出会ったのは昭和54年の4月であった．この年，大阪大学産業科学研究所電子材科部門から所内の付属材料高圧合成センター（以下，高圧センターと略す．）へ異動となった．高圧センターでほ研究対象も所有する装置も以前とは異なり，戸惑うこともあったが，次第に職務に慣れてくると余裕が生まれ，世界が広がった感がした．特に，内外から多くの研究者が詰めており，院生との交流も含めて活気に満ちていた．そのような中で，職務は装置の保守から改良へと広がり，また次第に研究へと展開して行くまでに時間はそれほど掛からなかった．