おまけの人生

摘要

生きものはそれぞれ時間が違う。 生きものほエネルギーを使って時間を生み出す。 そして，生きているとは，エネルギ血を使って独自の時間を生み出していること…。 人間も例外ではなく，あらゆる生物に普遍だという"いのちの時間"の法則は，生きものに対する深い洞察から到達した生物学者らしい世界観である。 本書は,ナマコをどの無脊椎動物を研究対象とし,"歌う生物学者"として知られる著者の待望のエッセイ集。 サイズという視点から動物の営みや人間の考え方や行動を論じた『ゾウの時間 ネズミの時間』に続き，本書でほ漱石と子規とナマコをめぐるナゾ解きから，オウム真理教と理工系エリートとの親和性，道元の時間論まで,より幅広いテーマが展開されている。