さらなる品質管理に向けた分析計装～プロセス分析のニーズとシーズ－品質管理のための最新，プロセス分析計：生産コストと品質リスクの低減－PATツールとしてのTOC分析計

摘要

改正薬事法施行後の委受託生産ビジネスの加速や，海外メガファーマの攻勢に対抗する業界再編の動きとあいまって，特に海外市場を志向する製薬企業においてFDA（米国食品医薬品局）が推進するRisk Based Manufacturing＝PAT (Process Analytical Technology)についての議論がこの数年活発に行われてきている。 多くの人が述べているように，水は最も多量に使われている医薬原料である。 医者から点滴を受けるとき，あるいは処方された医薬品を口にするときに，その中に含まれる水の品質が適正に管理されたものであることを疑う人は少ないであろう。 品質を向上させリスクを低減させることは，最終的には生産コストの削減と同義である。 本稿では，製薬用水（精製水·注射用水）のリアルタイムリリース管理や，医薬製造設備のオンライン洗浄バリデーションを完全自動実行する機能を備え，生産現場における品質向上と生産コスト削減に寄与するPATツールとしての新型TOC分析計「Sievers 500RL型」を紹介する。 なお，弊社はSievers 500RL型の開発元であるGEアナリティカル·インスツルメンツ社製品の国内輸入総代理店である。