Rane TRW Steering Systems Limited, Steering Gear Division

摘要

Rane TRW Steering Systems Limited，Steering Gear DivisionはインドのRane社と米国TRW社との合弁企業で，自動車パワステアリング用のギア，ポンプを製造·販売している。同事業部はインド·チェンナイ市に1989年に設立された。 その後,TRWの技術協力を得てインドにおけるパワステアリングのトップメーカーとなり，その規模は従業員数約1,050名，売上高約77億円に達し，Raneグループの中核的組織に位置づけられている。 同事業部は，インドのパワステアリング市場の創出や競争力強化のために1999年，インド文化と相似性のある日本のTQMを導入し，経営トップの強力なリーダーシップのもと,顧客満足を第一に方針管理，全員参加による絶え間ない改善など独自のTQMを推進した。 その結果，製品やサービスの質の改善，新製品開発，コスト低減,生産性向上，顧客満足度の向上などに成功し，インド市場での占有率の向上,売上高，利益率の大幅な増加など顕著な効果をあげた。さらに同事業部では，TQMを通してミスの防止や積極的な改善活動など現場力の向上を図ることができ，QC的思考法を身につけた従業員の育成がなされている。 このように，同事業部においてTQMが経営スタイルになると同時に組織文化も形成していることは注目に値する。