ランダム配向不連続繊維強化複合材料の弾性率の確率特性と体積効果

摘要

熱可塑性CFRTPの一方向（UD）テープを有限長さに切断した不連続繊維ストランド（UD片）をランダムに配向した不連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料（CTT：chopped tape-reinforced thermoplastic composites）は，比強度·比剛性が従来の金属材料に比べて高いだけでなく成形性に優れるので，複雑形状を有する量産車用構造部材等への適用が期待されている．しかし，この材料は繊維配列がランダムに分布するので，弾性特性は空間的に大きく変動する．このような材料の特性を正しく認識し設計するには，従来のような確定的な材料特性の評価方法では不十分で，何らかの確率的な手法を導入して評価することが必要となる，