形成外科·美容外科に対する認知度と意識について女子学生へのアンケート調査から

摘要

はじめに：形成外科，美容外科の近年における認知度，理解度に関する調査報告はないため，過去のアンケート調査を踏襲し，過去調査との比較検討を行った。方法：四国地方の国立大学の女子生徒を対象に，アンケート調査を実施した。調査結果は過去報告の総計と母比率の差を用いて検定したが，地域や施設による傾向の違いを考慮し，傾向の推移を類推するための参考とした。結果：918名中，366名の有効回収を得た。形成外科，美容外科に対する認知度と，形成外科と整形外科との相違を理解していると考えられる人，美容外科手術の施術を考慮した事がある人， 将来的に施術希望の人，他人が美容外科治療を受けることを受容する人の割合すベて過去調査より増加していると推測された。自己の顔貌に対する意識は，ほぼ同様な結果であると推測された。まとめ：形成外科，美容外科に対する認知度は増加していた。美容外科治療の一般化に伴い，美容外科を受療することへの抵抗感が減少していることが推測された。