物流情報のデジタル化と標準化で企業間ロジスティクスの連携推進：JPRの取り組みとデジタルロジスティクス推進協議会のチャレンジ

摘要

物流分野での労働力不足が一段と深刻さを増す中でも，物流やサービスを維持するためには，物流情報のデジタル化が欠かせない。日本企業の人材面とデジタル面での改革の遅さに警鐘を鳴らしたレポート「2025年の崖」で経済産業省はDX（デジタルトランスフォーメーション）推進の必要性を訴えているが，物流もその渦中にある。こうした中，パレットレンタルシェアトップの日本パレットレンタル㈱（以下JPR）がサプライチェーン事業者各社とともに設立したのが「デジタルロジスティクス推進協議会」（以下，デジロジ協議会）だ。物流情報のデジタル化と，デジタル情報を関連事業者が共同利用するための標準化を掲げたその取り組みは，製·配·販·物の各事業者から熱い関心が寄せられている。ここでは，デジロジ協議会の要となる事務局運営を担うJPRのキーマンである，執行役員事業企画部·情報システム部部長の野町雅俊氏と事業企画部DL推進グループグループ長の検崎朴郎氏にWEB形式でインタビュー取材を行い，JPRにおける物流情報デジタル化への取り組みを踏まえ，デジロジ協議会設立の経緯や活動の現状，今後の展望などについて語っていただいた。