内視鏡的乳頭バルーン拡張術（EPBD)/内視鏡的乳頭大径バルーン拡張術（EPLBD)の基本手技

摘要

内視鏡的乳頭バルーン拡張術（endoscopic papillary balloon dilation ： EPBD)は，内視鏡的乳頭括約筋切開 術(endoscopic sphincterotomy ： EST)による出血や穿 孔のリスクを軽減するために開発され，1982年にStaritz らによって初めて報告された手技である"。ESTと比べ 出血リスクが有意に低いだけでなく乳頭機能を温存で き，長期予後への影響が少ないとされ，本邦では多くの 施設で施行されている。また近年では，より大口径のパ ル―ンを用いる内視鏡的乳頭大径バルーン拡張術(endoscopic papillarv large balloon dilation ： EPLBD)もHa 発され，大結石症例を適応として本邦でも普及してき た。手技は基本的にEPBDと同様であるが，EPBDが 10 mmまでのバルーンを使用するのに対してEPLBD では12 mm以上の大口径バルーンを用いて拡張する。