原発性甲状腺機能低下症を合併した高脂血症患者におけるイコサペント酸エチルの血清脂質レベルならびに甲状腺機能に及ぼす影響に関する検討

摘要

原発性甲状腺機能低下症を合併した高脂血症患者15例（男性/女性1例/14例，年齢64±11歳＜mean±S．D．＞）に対して，イコサペント酸エチル1日1800mgを投与し，その臨床効果を観察した。 イコサペント酸エチル治療により，血清脂質の中で血清総コレステロール値は，投与前に比べて投与後は長期間にわたり有意に減少し，また，観察期間中，甲状腺機能の悪化は認められなかった。 このことより，本剤の原発性甲状腺機能低下症を合併した高脂血症に対する有効性と安全性が示唆された。