限局性結節性過形成との鑑別が必要であった肝細胞癌の1例

摘要

患者は74歳　 女性　 近医にて施行された腹部超音波（US）検査および腹部MRI検査で肝腫瘤を指摘され　 精査加療目的で入院となった　 入院後の画像検査で中心瘢痕および明瞭な車軸状の血管構造を認めたため，肝細胞癌あるいは限局性結節性過形成（focalnodular hyper-plasia:FNH）を疑った　 確定診断目的で施行した経度的釘生検では．FNHは否定的で肝細胞癌と診断し手術を施行した　 病理ら組織学的診断は中分化型を主体とした肝細胞癌であった　 比較的稀ではあるが血行動態がFNHと類似する肝細胞煩も存在しその鑑別に注意が必要と考えられた.