弘前大学医学部附属病院における医療支援部門としての検查部の現状と課題

摘要

検查部における業務の中心は，検查全般の管理. 運営に携わる医師と，末梢血。血液凝固能，生化学， 免疫'血清，尿等の体液，微生物，遺伝子，そして生理機能といつ,た各種検査に精通した臨床検査技師とによって，精度管理された正確で精密な検査結果を診療科へ迅速に報告することと考える。一方で， 依頼を受けた検査を受動的に診療科へ報告するだけでなく，臨床検査の結果からデータを抽出し，解析や有用な情報を加えてより能動的に各科での診療や院内のチーム医療を支援しようとする姿勢も求められている。栄養管理や感染制御といったチーム医療に臨床検査や検査部医師·臨床検査技師の知識，技能を役立てようとする積極的な活動はその良い一例になるのではないか。更には，各診療科でバラバラに行っている臨床検査関連業務を，検査部が中心となって一元的に効率よく運用する体制を構築することの利点も指摘されている。その代表的な例として， 多くの施設で行われている採血室の運用や一部の施設で行われている超音波検査の一元的運用が挙げられる。以上のような活動は，医療支援部門としての検査部の重要性を更に高めることに繋がるものと認識している。