シンポジウム2「STDと不妊症」2）夫HIV陽性，妻HIV陰性の夫婦に対する洗浄精子ICSI

摘要

Human immunodefociency virus（HIV）感染症は本邦において依然増加している．その治療は進歩したとはいえ根治可能ではをく，本疾患の根絶のためには感染の予防，とりわけ垂直感染の防止が必須といえる．夫HIV陽性，妻HIV陰性の夫婦においては，妻への感染防止のためにコンドームの使用が避けられず，その結果子供をもつことができない．そこで精子を洗浄してHIVを除去し，こうした洗浄精子を用いて人工授精，体外受精，intracytoplasmic sperm injection（ICSI）を行い,妻および児にIIIVを感染させることなく挙児させることが成功している．