口蓋裂二次手術としての再口蓋弁後退法の適応：咽頭弁形成術との比較をもとにして

摘要

口蓋裂初回手術の目的は口蓋と鼻腔の完全な遮断と正常言語の獲得にある。 一次手術後に正常な鼻咽腔閉鎖機能が得られる可能性は施設により差があるが，80～95％との報告が多い。われわれは正常言語を修学期までに獲得することを目的にしている。 本稿では，二次手術症例の鼻咽腔閉鎖機能改善の目的のために行った再口蓋弁後退法（re-pushback operation，以下再PB）と咽頭弁形成術（pharyngeal flap operation，以下PF）の比較を行い，再PB法の適応について報告する。