非小細胞肺癌に対する周術期治療の期待

摘要

現在，術後補助化学療法については，臨床試験 で確立されたェビデンスがあり，ガイドライン上も推奨グレードB.とされ日常診療に適応されて いるが，術前導入療法に関してのェビデンスは十 分ではなぐガイドライン上も推奨グレードは C1となっているD. N2-III期肺癌に対する治療戦 略は，化学療法，放射線療法.手術を組み合わせ る集学的治療が考えられているが，切除可能か不 能かの判断によっても方針が異なり，いわゆる heterogeneityに富む領域である.国内外のガイ ドラインにおいて，その治療選択は化学放射線療 法がもっとも推奨されているが，手術を前提とし た導入療法も推奨されている方法の一つである. これまでわれわれが行つてきた術前導入化学放射 線療法を提示し，集学的治療の意義について解説する.