外用薬の種類と使い分け

摘要

創傷治療のための外用薬（抗漬瘍薬）の使い分けに関して,以下5つの観点から述べた.即ち，1.基剤による分類とその特性に応じた選択法，2.創傷治癒の各過程に適した合理的選択法，3.ェビデンスに基づいた目的別選択法，4.添付文書の禁忌事項等に留意した選択法, 5.薬剤価格による選択法，である.これらを総合的に考慮して，最適の外用薬を選ぶのがよい.皮膚潰瘍の局所療法に用いるものには，大きく分けて外用薬とドレッシング材があるが，皮膚科医は他科医と較べて前者を選択することが多いと言われている.それだけ，外用薬は皮膚科医にとって能力を発揮しゃすいツールであると言えるが，更なるスキルアツプのためには薬剤それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要である.以下，幾つかの観点からの使い分けについて記したが，外用薬名は読者の便を考え， 主な商品名で記載することにした.