Proton MRSが臨床診断に有用であった類表皮腫の1例

摘要

類表皮腫のproton MR spectroscopy(MRS)所見をMRI所見と併せて報告した。装置は, Philips社製Gyroscan ACS-II(1.5 T)を使用した。 Proton MRSは, Proton Regional lmaging of Metabolites(PRIME)法にてTR/TE/加算回数=2,000ms/136 · 272ms/128回の条件で取得した。 MRJでは,境界は明瞭なT2強調画像で高信号, Tl強調画像にて低信号を呈し, GdHDTPAよる増強効果は認められなかった　 ProtonMRSでは, Lactateの大きなピ一クが認められた。 N-acetylaspartate, Creatine/PhosphocreatineおよびCholine-containing compoundsピークはnoise levelであった。 類表皮腫に対じて, Proton MRSを施行することにより,画像情報に加えて生化学的な情報がもたらされた。