ドローン見通し外安全運航のためのドローン位置情報共有システムヘリ実機を用いた伝搬特性評価

摘要

近年，災害対応ロボットやドローンの研究開発が盛hに行われている.ロボットやドローンの安全運行管理に貢献することをめざし，ドローン間及び中空·低空を飛行する可能性のあるヘリや小型有人飛行機等と位置情報を共有するためのシステムとして.我々は920MHz帯を用いて各局のGPS位置情報を相互に共有する放送型システム「ドローンマッパー」を開発した.本システムは既存規格である920MHz帯特定小電力無線を活用したシステムであり，見通し外の飛しょう体位置を検知するマルチホップ機能も実装する.タブレット型ディスプレイに周囲約の10kmの範囲で飛行するドローンや有人ヘリの位置をリアルタイムで表示できる.しかし，ヘリに搭載しての評価がされておらず，ヘリの内部に機器を搭載した場合のヘリ機体による減衰特性，干渉特性を評価する必要があった.一方，総務省東北総合通信局では，ドローンの位置把握システムに新たに400MHz帯の利用検討を開始しており，その通信方式にはドローンマッパー方式を適用する方向で検討が進められている.以上の状況を踏まえ，本稿では，テラドローン（株)，中日本航空（株）の協力を得て，920MHz帯と400MHz帯の両方を対象とし，ヘリ実機を用いた伝搬特性評価を行う.