ディジタル制御型DC-DCコンバータにおける切換予測型PWM制御による過渡特性改善

摘要

一般にDC-DCコンバータに求められる過渡特性としては，入力急変特性と負荷急変特性およびスタートアップ特性が挙げられる．それに対して，従来から広く使用されてきたPID制御では3つの過渡特性を常に良好に保つことができなかった．今回筆者らは，ディジタル制御型DC-DCコンバータの新しい制御手法として，切換予測型PWM制御を考案した．この制御手法をDSPに実装し，降圧チョッパ回路において実験を行った．その結果，負荷急変特性は変動電圧を200mVに抑え，これは定格電圧3.3Vに対して6％と小さく，スタートアップ特性は1次遅れ系の滑らかな波形を実現できた．