SAE 2005 World Congressの報告

摘要

例年行われる米国自動車技術会(SAE)の最大の研究集会であるInternational Congress and Expositionの発表内容を紹介する。 本年は4月11日から14日の4日間，米国のデトロイトで開催された。 毎年約1000件を越える発表と35000人ほどの参加者があり，世界でも最大規模の発表会である。 展示も充実しており，会場であるCobo Centerの広大なフロアに世界各国の自動車メーカー，部品メーカー，研究機関が出展している。 発表はエンジン関連のみならず安全，情報さらにはEV，HEVなど，自動車に関する広範囲な技術をカバーしており，そのすべてを紹介することは困難である。 本稿では，エンジンに関する執筆者が知り得た範囲での，興味深いと思われるトピックスを取り上げて紹介する。 エンジン全般にわたる研究動向を網羅するものではないことをお断りしておく。 火花点火式の直噴エンジン，可変動弁技術，ディーゼル/ガソリンのHCCI技術，ディーゼルエンジンの排気処理，計測技術を取り上げた。