磁気マーカーとSQUIDを用いた液相免疫検査法における磁化方法の改善

摘要

磁気マーカーとHTS SQUIDを用いた、高速かつ高感度な磁気的液相免疫検査法の開発を行っている。本手法における高感度化の実現には、ターゲットである抗原と反応した結合マーカーからの信号（Bound Signal）を増大させ、未反応の未結合マーカーからの疑似信号（Blank Signal）を低減させる必要がある。結合マーカーからの信号を増大する方法としては、抗原と抗体の結合反応中に弱い磁場を印加する「磁場中結合反応法」を開発し、その有効性を示してきた。今回は、Blank Signalを低減するための新たな測定法として、励起磁界印加後に磁気マーカーの分散処理を施す手法を開発した。これにより、Blank Signalの原因であった未結合マーカーの凝集量を減らすことが出来、免疫検査の更なる高感度化を果たした。