『化学の歴史Ⅱ』

摘要

本書は，2003年に出版された『化学の歴史Ⅰ』の続きであり，19世紀末から20世紀における化学の発展が扱われている．同時期を扱った日本語で読める本格的な化学史の本は，アイドの『現代化学史』しかないが，このアイドの本と違って，ブロックは社会との関係にも関心を示し，化学教授法や化学会，定期刊行物にも触れている．20世紀化学に関しては，序に記されている著者の期待に反して，高等学校で化学を学hだ程度では理解はなかなか難しいのではないかと思われる．