製茶の研究……手揉みから機械へ

摘要

「優良茶製造法試験…目的…現今普通の方法に比し品質最も優良なる緑茶製法を験知せhとするにあり。方法…該試験の為京都府宇治及び埼玉県狭山の職人、及び県下にて揉切製に最も熟練なる職人を雇い之が製造を行わしめたる。」「狭山及宇治法…葉乾…温和の手使いにて、恰も助炭I面の葉は平等に露乾き乾燥をなさしむる様葉振るいをなすものにして、其方法の巧拙は頗る品質に影響するものの如し。故に何れも露切を重視し、其乾き加減と蒸れ気を起こさざる様空気の接触を多からしむ。但し葉先のみ乾くが如き荒き手使は行わず。其時間は色沢の鮮緑に重きを置くため、稍々早めに露切を終わり葉形付に移る。葉形付は一般に行わざる傾あるも、露切後直ちに回転揉に移る時は、茶葉を損傷し或いはI時に多量の汁液を助炭面に搾出して、歩止りを減じ、且風味を害すること夥し(おびただし)。故に葉形付は必ず行うことに定め、少なくも+五分大手の揉切を行う。」