機上成形亜鉛合金電極による微細放電加工

摘要

本研究では，上述した亜鉛合金の特徴を利用し，亜鉛合金を電極材料として使用する場合の微細軸成形法として図3に示す成形プレートに揺動運動を付与した微細軸の縮小成形法を提案する。図3に示す手法では微細軸成形用の銅板に対して，あらかじめ丸や四角，三角などの目的とする形状加工を行い，この板を揺動運動させながら微細軸の成形を実行する。この手法では成形プレートを独立して制御するため，微細軸を成形するための成形用銅板を比較的大きなサイズで作製することができる。そのため，容易に多角の微細軸を作製することができ，さらに揺動幅を制御することで，任意の軸径の微細電極を作製することが可能になると考えられる。さらに，図1に示したツインWEDG法と同様に，微細軸·微細穴同時加工法としての拡張も期待できる。本研究では上述した縮小成形法により，亜鉛合金電極の微細軸成形を試み，この微細軸による絶縁性Si_3N_4セラミックスの多数穴加工を行い，本手法の有効性を検討した。