Melatoninの輪回し活動抑制と体温に対する作用の月内変動視交叉上核のVasopressinを介する可能性

摘要

生物リズムの中枢である視交叉上核（SCN）のべプタイト分泌等を含めた代謝活動は主観的昼にその夜よりも活動は高い。一方,SCNからの神経支配を受けている松果体でのMelatoninの合成は主観的夜にその昼よりも活性は高い。 　 Melatoninの自発行動の概日ソズムに対する作用を知る目的でMelatoninをラットに腹腔内投与（0．1mg/100gBW）し活動量を輪回し行動で調べると明期、時期で共に活動量は生理食塩水（Sal）投与時と比較して減少した。 　 しかしMelatoninによる体温変化は一様ではなく、投与後、明期で上昇、時期で低下を示した（図参照、活動と体温は非連続測定）。 この成因を調べる目的でSCNからの概日一リズム情報の出力ニューロンの一つであるVasopressin含有神経を介してMelatoninが作用する可能性を検討した。 実験方法：明暗周期下（明期；07：00－19：00）生まれた雄ラットを用い、活動量は輪廻しケージ（夏目製作所）又はAnimexII（島津製作所）で、体温は予め腹腔内に留置したテレメタ一（DSI社）で連続測定しMacLab3．6（ADI社）で記録、解析した。