カバークロップによる農耕地の景観および環境の改善効果

摘要

近年、農業生産由来の環境負荷の増大と農業生 産の持続性確保の視点から、カバ一クロップのも つ多面的な効果が期待されています。カバ一ク 口ップと似た用語に緑肥があります。緑肥は耕地 に対して肥料的な側面を期待されてきました。し かし、緑肥的効果を期待して作付けした作物は、 その圃場において肥料的効果のみならず、土壌表 面を被覆することで風食を防止し、残留窒素を吸 収し、かつ休閑期間中の雑草防除など多面的な働 きがあります。そこで、とくに収穫を期待せずに 広く環境改善および土壌改善に用いられる作物を カバ一クロップとして捉え、これらのもつ効果を発揮させることで農耕地の景観、および環境改善 に役立てようとする動きが広まっています。ここ では、農家におけるカバークロップ導入支援とそ れらのもつ多面的な機能を紹介させていただきます。