(公益社団法人）日本技術士会による農業テキスト 『農業、農村、食料をめぐる事情』の紹介一農業及び蚕糸科目 一（6) [I .農業—5] 次 世代施設園芸における植物工場技術の利用

摘要

農林水産省では，2013年度補正予算において，次 世代施設園芸導入加速化支援事業を創設し，オラン ダ型の施設園芸を参考に，栽培から出荷まで一気通 貫のモデルとなる大規模施設園芸の拠点整備を進 めてきた.現在，全国10拠点が稼働しており，様々 な取組が進められている.表1に各拠点の栽培品目と栽培方式，施設面積と 目標収量，主要地域資源エネルギーを示す.栽培品 目ではトマトを中心に果菜類が栽培され，1拠点で 年間数百から千トン規模での生産が行われており， 小規模な出荷組織と同程度の生産能力や集出荷機 能を持っている.そのため計画段階から商品形態や 販路，販売計画について準備を行い，それを着実に 実行することが経営上求められる.