(公益社団法人）日本技術士会による農業テキスト 『農業、農村、食料をめぐる事情』の紹介一農業および蚕糸科目—（4) 【1.農業一4】米生産をめぐる政策の動向

摘要

我が[国おける1人当たりの米の消費量は，1962年度をピークに，この50年間で半減している.米 消費量は，高齢化や食生活の変化，更には人口減少 等により今後とも減少傾向で推移すると見込まれ ている.一方で，水田は，米等を生産する生産基继 であるとともに，洪水の防止や生態系の保全等の多 面的な機能を担っており，今後も維持していく必要 力；ある.このため，主食用米は需要量に応じた生産（国等 からの生産目標面積の配分）を行うともに，優れた 生産装置である水田を有効活用し，食料自給力，食 料自給率の維持向上を図る観点から，①飼料用米等 の多様な米の生産振興を図るとともに，②小麦，大 豆等，固定的な国産需要がありながら，その多くを 海外からの輸入に依存している品目について作付 け拡大するなどの取組みが進められている.