尼崎巿、富松神社を核とした地域づくりの展開に関する一考察:富松一寸豆祭を中心として

摘要

都市の中に残された農地は豊かな地域空間を形成する 上で貴重な緑地空間である。しかし、高収益を生まない 都市農地は都市的土地利用の予備軍であるともいえる。 いかにその都市農地を活用、保全し、豊かで実りある地 域空間を維持するかは現代におけるひとつの課題である。 都市農地はかっての農村で都市化が進み、農地が宅地へ と転用されることで形成された。そして面的でなく点的 な宅地開発により都市内に農地が点在するかたちとなり、 農家間の関係性も希薄になり農業自体が衰退していくと いう事態も起きていった。さらに宅地の増加による急激 な人口増加によるコミュニティ問題も起きている。