田hぼや水路を活用した「田hぼの学校」が参加者に及ぼす教育効果 －代表的な3つのグループにおける参加者調査から－

摘要

国連は2005年から2014年を「持続可能な開発のための教育（ESD）の10年」として定め，とくに環境教育と市民参加を強調している。 それに先駆けて，わが国では1999年制定の食料、農業、農村基本法において「農業の持続的な発展と農業農村の多面的機能の発揮が食料の安定供給と農村の振興をもたらす」という基本理念が提唱され，それに呼応するかたちで農村の地域特性（多面的機能）を活かした環境教育が各地で展開されている。 例えば，1999年に（社）農村環境整備センターが提唱した田hぼや永路を活用した「田hぼの学校」は，全国各地で取り組まれており（推定1000組織以上），国連が提唱する市民参加による環境教育（ESD）としても注目されるようになった。 しかし，なぜ多くの市民が「田hぼの学校」に参加するのか，「田hぼの学校」に参加する市民は何を期待しているのか等については，ほとhど明らかにされていない。