オリゴフルク卜ースにより誘導されたゥマの蹄葉炎

摘要

馬蹄疾患の研究が世界で進み、蹄葉炎とはどhな疾患なのかについても少しずつ明らかにされてき ている。現在、確認されている蹄葉炎の発症背景には、濃厚飼料多給、放牧地でのイネ科牧草の大量摂取、ィンスリン抵抗性動物における高ィンスリン血症、全身性炎症性反応症候群SIRS、患肢の免重時に 発生する対側肢の蹄への過荷重(負重性)があるが、それ以外の機序もあると推察されている。機序の科 学的検証には、適正な発症モデルの作出が必須である。今回、翻訳された論文は、オーストラリァでは蹄 葉炎発症の80%を占めていると予測されている放牧地でのイネ科牧草の大量摂取、すなわち放牧型蹄 葉炎のモデルに関する報告である。日本でも生産地で起きているはずの放牧型蹄葉炎の理解のために 本論文の知見を普及する価値があることから、雑誌社および投稿者の許可をいただきここに全訳を掲 載する。なお、読者に理解しやすいように多少の意訳や補足説明を括弧書きにして、文中にちりばめて ある点をご容赦願いたい。翻訳監修桑野睦敏(競走馬総合研究所臨床医学研究室）