乳牛への飼料用米給与で飼料自給率向上によりコス卜低減実現一新潟県魚沼市の取り組み事例からー

摘要

近年、酪農経営は飼料や燃料など生産資材の大幅 な価格上昇によって生乳生産コストが高まっており、 生乳の安定的生産、さらには経営の継続さえ難しくなりつつある。特に、生産コストの約5割を占める 飼料費の低減対策は急務となっている。当普及指導センタ一では飼料価格高騰に対応する ため、2008年度から酪農家を指導対象として自給飼 料の生産拡大を目的に生産組織体制の構築に加え、 新潟県内では初の試みとなる乳牛への飼料用米給与 を推進してきた。その結果、飼料自給率が大幅に高 まることで飼料費が低減されて経営改善が図られた。 本稿では、この取り組みの概要について紹介する。