乳房炎防除対策は，実施困難に思えてもやってみなければわからない

摘要

Staphylococcus aureus（以下，SA）乳房炎問題牛群における防除対策において，大きなポイントとなるのはSAの牛群からの排除である。 その対策のこ柱となるのは，乾乳期治療，盲乳処置，そしてなによりもSA感染牛の淘汰である。 これを実現するためには，酪農家の搾乳衛生における意識改革はもちろhのこと，各関係機関の協力が必要不可欠である。 しかし，現実にはそのような恵まれた環境のもとで搾乳立会を実施する機会は少ない。 今回，瞳乳量の確保を最優先に迫られ，SA感染牛をまったく淘汰および盲乳処置できない状況で実施した乳房炎防除対策の概要とその結果を粗告する。