飼料の安全性問題について

摘要

畜産物の安全性の確保が強く求められている昨今，その基となる飼料（配合飼料および乾牧草等の胡飼料）の安全性の確保が重要な課題である。 飼料については，“飼料の安全性の確保および品質の改善に関する法律”（飼料安全法）により，各種規制がはかられており，飼料中の有害物質については，農林水産省畜産局長通知として，農薬，重金属等およびかび毒についての基準値が出されている（表1）。 平成15年8月22日の農林水産省プレスリリースに見られるとおり，平成14年度産米国とうもろこしのアフラトキシン汚染率が高い傾向が認められた。 残留農薬では，平成14年4月に問題が提起された古畳を原料とした飼料用わらの有機塩素系農薬の残留問題があり，最近では，平成15年5月に米国から輸入のアルファルファヘイのりh系農薬の汚染等がある。 また，重金属では，平成13年12月の魚粉中のカドミウム問題，平成15年3月の稲わら中のひ素の残留問題等，飼料の有害物質に関する安全性問題は山積している。