キヤビラリー電気泳動法による茶抽出液中のナトリウムイオン及びアンモニウムイオンの同時分析

摘要

最近緑茶へのグルタミン酸ナトリウムの添加が問題となり，茶業界内では，これを検出するためナトリウムイオンの分析に対する関心が高まりつつある。 後藤らは茶抽出液中のナトリウムイオンをイオン電極法で簡易定量する方法がグルタミン酸添加の判別に利用できる可能性を指摘し，水流らはさらに廉価なカード型ナトリウムイオンメーターも適用できることを示している。 一方中川はイオンクロマトグラフィを用いてもナトリウムイオンを定量できることを報告している。イオンクロマトグラフィを利用する最大の利点は，ナトリウムイオンとともにアンモニウムイオンも同時に分析できる点にある。 アンモニウムイオンについては，生葉を重炭酸アンモニウムで処理することによる茶葉の発色を判別する相模になることが後藤らにより示されている。