クヮのモデル植物としての可能性

摘要

クヮはクヮ属植物（Morus.spp.)の総称であり，ォセ ァニァを除く各大陸に自生するとされている。クヮは養 蚕業におけるカイコの飼料にM. alba, M. bombycis, M. latifaliaW),加工および生食用の果実にM. alba, M. laevigata, M. nigra等)，木材(M. serrata, M. kagavamae等)，薬用植物（M.ALBA等）などに利用されている。ここでは，実用的な観点からではなく，生物学的観点 から，クヮのゲノムサイズ，変異系統の遺伝解析，分子 マーカーによる解析，さらには最新の植物系統分類学上 でのクヮの位置付けに関する研究内容を紹介し，クヮの モデル植物としての利用の可能性を論じたい。