造園領域の，技術の位置づけを問い直す一資格制度による技術の民主化［

摘要

近年，技術あるいは技術者に対する評価が厳しい。 その原因は何であろうか。 その原因の大勢は，技術者倫理，たとえば談合問題や耐震偽装問題等，技術者が自らの利益のために動く集団であるかのような印象を，わが国の社会に与えてしまったためとする意見であろう。 しかし筆者はそう考えていない。 　 かつて人々は夢を見た。 空を飛びたい。 遠方の人と瞬時に会話を，あるいはその様子を眼で見たい。 など等多くの夢を抱いた。20世紀までの技術開発は，そうした夢を何とか実現できないであろうかと，ひたすら追い求めた歴史であった。 そして，その夢を実現するために，クリアせねばならぬさまざまな事象を解明しようとしたのが科学であり，その科学を応用して実現への梯子をj卦けたのが技術であったといってよいであろう。 また，その技術を可能にするための仕掛けや仕組みを，道具や手業で可能とするのが技能といえる。