[第7回]樹芯、枝の立て替えで 隠れていた幹模様の 面白さを引き出す

摘要

今回の取材で三浦氏が準備してくれた素材は、鉢持ち込みの古さを感じさせる幹肌の古色を見所とする黒松の模様木です。足元から左右にしつかりと模様が入つており、小品盆栽として高い素養を秘めている素材と評価できるでしよう。しかし現状は多くの枝が未整理のままで、基本的なしっけもできていない様子。鉢の形状から前蔵者が正面として考えていた位置は推測できますが、現正面と思われる位置からは多くの枝が残されたままで、肝心の幹模様はまったく見ることができませh。ポイントとなる幹模様を基準に、まずは正面の検討から入りましょう。