緑茶品種のin vitro揷し木法の確立

摘要

千ャ(Camellia sinensis)の研究では，形質 転換を用いた代謝研究が進行中であり，形 質転換の材料は現状として，遺伝資源である 中国導入系統'枕Ck-2'ゃィンド紅茶系統 'Tingamira normal'の培養物を使用している が，日本の緑茶品種の不定胚が求められてい る.チヤの不定胚は新葉表皮もしくは種子胚 から誘導される.そこで，日本緑茶品種であ る'さやまかおり'を材料として，季節によ らず不定胚誘導実験の材料である無菌クロー ンの新芽を得るためにin vitro揷し木の手法 を試みた.さらに，in vitro挿し木苗より得た 新芽および交雑種子を材料に，緑茶品種の不 定胚誘導を試みた.