被陰速度の異なるダイズ系統の葉柄長の違いおよび外来雑草マルバルコゥに対する抑草 効果

摘要

マルバルコゥを始めとする難防除外来雑草による被害が拡大している国内のダイ ズ生産現場では、ダイズの草冠形成速度を早 め、その被陰効果による雑草の要防除期間の 短縮が総合的雑草管理技術を確立する上で非 常に有用である。これまで、ダイズミニコア コレクションを用いて、条間地表面の相対光 量子束密度が50%以下になるまでの播種後 日数（PPFD50とする）を被陰速度の指標と した評価を進めてきた。その結果、PPFD50 に大きな系統間差があることがわかった。 PPFD50と直接関係する形質は見つけられな かった力5'、 PPFD50が早い系統と遅い系統の 間では、PPFD50になる時期の遮光率とダィ ズ植物体の幅に有意な関係があること、その幅には葉柄長が貢献していることがわかって きた。そこで、葉柄長と遮光率の関係の一般 性を確認するため、ダイズミニコアコレク シヨンを用いて評価するとともに、被陰速度 の違いによる実際の雑草抑草効果を確かめる ための圃場試験を実施した。