内分泌撹乱化学物質をどうやっで検出するか

摘要

「内分泌撹乱化学物質」というのは，環境中に存在する化学物質で生体の内分泌（ホルモン）系を撹乱する作用を有するものを指す．したがって，「内分泌撹乱化学物質」の検出法としては化学物質のもつ「ホルモン作用」の検出法が用いられることが多い．ここでは，「内分泌撹乱化学物質」とかかわりの深い「女性ホルモン」，「男性ホルモン」および「甲状腺ホルモン」に絞り，それらのホルモン作用の検出法について概説する，ホルモン活性の測定は，かつては動物を用いる生物検定法が主流であったが，免疫学的手法（RIA法，ELISA法）が導入されたり遺伝子工学の技術を応用した検出系（レポータージーン、アッセイ法）が開発され，その意義は薄れつつあった．しかし，「内分泌撹乱化学物質」の検出法として生物検定法が再び重要な基本技術として見直されつつある．