パラグアイにおける協力隊の活動

摘要

パラグアイは，人口よりも牛の数が多いと言われ る牧畜のさかhな国。大動物を扱える獣医師の-一 ズは高かった。しカゝし，私は獣医師といっても，経 験は小動物臨床のみ。扱うことのできる動物は，犬 や猫のような，いわゆるぺットに限られた。パラグ アイ赴任前に日本で派遣前研修を受けさせていた だき，初めて現場での豚や牛の臨床を学hだ。日本 で牛や豚の飼育さえ，ほとhど経験がないまま乗り 込hだパラグアイ。自己紹介の場で,職種を聞かれ るのが恥ずかしかった。「日本から来た獣医師であ る」という肩書きだけが前面に出て，自分のアイデ ンティティーが見えなかった日々。村の女性グルー プに家畜の衛生指導をするという要請内容が重く のしかかった。私がでぎる活動ではないのではない か？？日本の畜産事情すら体に染み付いていない私であったが,.パラグアイという日本と違う環境が， 私を奮い立たせてくれた。そして，多くのことを教 えてくれたパラグアイの人々。私の活動は，最終的 には，畜産分野に特化したものとならなかったため, 今回のこの特集にはそぐわない内容になるかもし れないが，畜産分野での国際貢献を目指したものの 奮闘記として，ここで報告させていただきたい。