自動車市場は15%減の40.2万台、税制改革の影響で成長局面に急ブレーキ、日産が4割増と好調

摘要

フィリピン自動車市場は2018年に前年比15.2%減の40.2万台に縮小した。包括的税制改革プログラムの第1弾（通称TRAIN）により2018年1月に自動車に課せられる物品税率が変更され、量販価格帯などで増税となったため、新車市場は2011年以来となる縮小を余儀なくされた。経済成長を背景に2桁増ペースを続けてきたが、急ブレーキがかかった。車種別では、乗用車（セダン／ハッチバック等）が21.9%減の13.1万台、商用車（AUV／SUV等を含む）が11.5%減の27.1万台になったと推定される。最大手のトヨタは16.6%減の15.2万台として、市場シェアを0.6ポイント減の37.9%に減らした。フィリピン最量販モデルViosについて、CARS政策に合わせて2018年7月に一部改良したものの、3割減の2.6万台に落ち込hだ。Viosの販売価格は65万～110万ペソ前後で、物品税増税の影響を大きく受ける量販価格帯と重なるため、足を引っ張られる形となった。また、FortunerやInnova、Hiace、Avanzaといった主力モデルも2桁減となった。一方で、WigoとHiluxは販売増となった。