アンテナ·チューナの整合範囲とロスをVNAで評価する

摘要

アマチュア無線では「アンテナ·チューナ」を利用することがあると思います．送信機側は500ですが，自作アンテナが50Ωと異なるためにインピーダンス整合を取って送信機の電力を無駄なくアンテナに送ることや，バンド端ではSWRが悪化するために送信機側に無理な負担がかからないようにするためなど，目的はいろいろです． 図1はアンテナ·チューナの利用例です．ワイヤ·アンテナは，アンテナの長さと周波数に応じてインピーダンスが変化します．それをアンテナ·チューナでトランシーバの50Ωに整合させるという例です． アンテナ·チューナは，インピーダンスを整合させる装置ですから，整合可能な範囲を把握しておくと安心です．整合範囲が10～600Ωのような記載があればよいのですが，メーカ製品でも明記されていない場合があります．自作品なら自分で測らないとわかりませhが，各バンドで整合可能なインピーダンス範囲を調べるのは大変手間のかかる作業になりそうです． もう一つは，アンテナ·チューナのロスです．ロスを明記しているメーカ製は少ないと思います．ロスは小さいに越したことはありませhが，いったいどのくらいなのでしょうか？